出産の記録その3 誕生!

本格的な陣痛が始まってからはお産の進み方は早かったようです。


■5月17日(日)午前4時頃

・陣痛の波がきたらいきんでみて。力をいれて。声出したら力が入らないから!フー!って息吐いて!陣痛がやってくるたびにそれを繰り返した。いきんだ後、なぜか猛烈な痛みが襲ってくるので叫んでしまう。波が来たら全身の力をこめていきむ。痛みが襲う。繰り返し。陣痛の合間に眠ってしまった時があった。眠ったというか気を失ったというか。それでまた波が来て叩き起こされる感じ。いきむのって、もうほんとに産まれる直前にするものだと思ってたんだけど、たぶんこの状態が2〜3時間は続いたと思う。このあたりが一番辛かった。

・途中、「ほら頭がもうここまで来てるよ、触ってみる?」と言われ手を入れるとほんとうに頭に触れた!やわらかかった。そして、ああ本当にもうここまで来てくれてるんだな、こんな狭いところに何時間もいて苦しいだろうな。頑張らないと。と思った。

・呼吸を止めてしまうと赤ちゃんの心拍が下がるよ!フー!って息吐いて!NSTの心拍の音を必死に聞いた。

・「いまから先生を呼ぶから」そう助産師さんに言われた時、あああーとうとう産まれるんだ、と安堵した。あともう少し。頑張らないと。


■5月17日(日)午前6時半頃

・先生が到着。二人とも(夫婦どちらも先生なのです)来てくれた。助産師さんも服を着替え、別の若い助産師さんたちも来てくれた。寝ていたベットがあれよという間に「分娩台」に早変わりした。いたいー!とうなる私に「ふにゃふにゃしない!フーって息吐いて!」と院長先生が喝を入れた。一気に空気が変わった。旦那も入れて合計6人が私のまわりについてくれた。「あと何回かいきんだら赤ちゃんに会えるよ。がんばって!次の波がきたら思いっきり力入れて!」ああ、これでやっと赤ちゃんに会える。そう思ったらものすごく力が出てきた。全身の力を込めていきんだ。うーん、まだ出ないなあ。もう1回!ていうのを3回くらい繰り返した。会陰切開をする説明をされた。噂には聞いていたけど、あんなに怖がっていた会陰切開なのに、いつ切られたのか全くわからなかった。それどころではない痛さなのね。


・「次、次で行くよ、がんばって!」私の胸のあたりにタオルをしいてくれた。産まれたら赤ちゃんここに乗せるからね!私の上半身を支えてくれている助産師さん、手を握ってくれている旦那、みんな「がんばれ」って言ってくれた。おへそのあたりを睨みつけて、おもいっきり力を込めた。


■5月17日(日)午前7時3分

・にゅるん!産まれた!


・私の胸の上に真っ赤な赤ちゃんがのっかった。うわー!うわー!辛かったね、頑張ったね、ありがとうね。そう言ったと思う。泣いてしまうかと思ったけど、意外と泣かなかった。労をねぎらうというか、辛かっただろうに頑張ってくれたんだなーって思った。


・赤ちゃんは別室に連れて行かれ、私はその後のいろいろ(胎盤が出てきたり縫ったり。やっぱり痛かった…)をしてもらいながらモニターで別室の様子を見た。きれいに拭かれて体重を計ったりしている子供を見て、やっぱりちょっと涙が出て来た。


・体重2990g。予定日を10日も超過しているのに、そんなに大きくなかった。予定日前に産まれていたらもっと小さかった訳だから、ちょうどいい日に出てきたんだ。ごめんねせかしたりして。ちゃんと出てくる日を見計らってたんだね。しかも旦那が休みの日曜にちゃんと出てきてくれたんだね。


・後日聞いた話。私は産道?がものすごく狭かったらしく、子宮口全開になってからがなかなか出てこなくって結構大変だったらしい。頭が見えてからがすごく長かったと。そのせいか頭の形が細長い。辛かったね。苦しかったね。がんばってくれてありがとう。


・2009年5月17日 午前7時3分。なぎちん誕生!!